「眼を飛ばしながら」・・・。

この後の展開・・・は、あまりにバリエーションが多すぎて、とても全部の可能性は説明しきれません。

ですので、典型的な例を３つあげて、お話をすすめたいと思います。

また、今度は視点を霊の側に切り替えてみます。舞台設定はさきほどと同じ。霊は、オーブの形で住宅街の路地裏の暗闇の中にいます。そこに人間が一人（あなたです。）、歩いてこちらに近づいてきますが、特に気になることはありません。が、その時突然、その人間が触手を伸ばし、それをあちこちに振り回し始めました。さて、あなたに対する霊の反応は・・・どうなるでしょう？

まず第一のケース。

緊張して周囲を気にしている人・・・一般的にいえば、ちょっと「びくびくしている」人間に出会った時の、霊達の最も多い反応は、単に「その場を離れる」です。実にシンプル。霊はあなたの周りからいなくなり、あなたの触手は、空を切り続け、何もとらえることはありません。あなたは、明るい場所に出るまで周囲を気にし続けるかもしれませんが、結局何も起こらないまま終わります。

続いて第二のケース。

霊達は、何もしません。あなたに気付き、気にはするかもしれませんが、少なくとも、その場を動くことはない。これもよくあります。

この２つのケースは、あなた自身の日常と比較すると霊達の行動が理解しやすいと思います。今、あなたが道を歩いていると、前から「ちょっと変わった人」が歩いて来た・・・と想像してみてください。あなたはどうするでしょう？　急いで道を変えてその人から離れるか、気にはしつつ、その人が行き過ぎるまで何もせず待つか・・・おそらく、その変わった人の、不自然さ次第ではないでしょうか。霊達もちょうどこれと同様のことをします。ちなみに、触手を振り回しながら歩くということは、人の行動にあてはめると　周囲に、無作法に「眼を飛ばしながら」歩いているようなイメージで、かなり危ない人に見えるはずです。

さて、この第二のケースには、まだ続きがあります。