白状します。
実は、僕はお化けが怖いです。大人になった今でも世の中で一番怖いものといえばお化け。子供の頃からずっとかわりません。だから僕は、心霊スポットに自分から出かけて行くことは絶対にないし、心霊映像の出てきそうなテレビ番組やSNS動画も見たくないし、ホラー映画だって怖くて見ていられない。今でもそんな具合なので、子供の頃はもう本当に怖くて怖くて、お化けが潜んでいそうな場所は徹底的に避け、ちょっとした暗がりにも近づくこともできませんでした。
「お前霊感があるのにお化け怖いのかよ?!」ってよく言われます。でも、おそらく逆です。霊感があるからこうなったのだと思います。
僕が幼い頃、家族は皆、店の仕事で忙しく、寝る時間になっても誰も相手にしてくれませんでした。
当時、僕の寝る部屋は2階にあり、そこは夜は真っ暗。怖くてとても一人では行けません。
そこで、僕は「お友達」に助けを求めます。すると彼らはどこからともなく現れ、僕といっしょに、2階まで来てくれる。僕は全ての部屋の明かりをつけ、同時に感覚を全開にしてお化けがいないことを確認する。そして彼らにお礼を言うと、彼らはどこへともなく消えていく・・・そんなことを毎日のように繰り返していました。
この話、変だと思いますか? 変ですよね? そうなんです。でも僕自身が、この話が「世の中のほとんどの皆さんには変に聞こえる」・・・と、認識したのは、大学生活を終え、間もなく社会人になろうかという時期でした。
僕は、いい大人になるまで、自分には当たり前の区別が、他の人には当たり前ではない・・・ことに気づかなかったのです。世の人々は、僕の「お友達」も含めて、生身の人間以外の存在を、全てまとめて「お化け」とか「霊」とか「幽霊」とか呼んで、しかも「恐れている」のだと気付いた時、僕は本当に、心底びっくり仰天しました。
さて、あなたはどうでしょう? もし今、霊があなたの前に現れたとしたら・・・あなたは怖いですか?