事故物件に住んだ話(四)

そんなわけで、毎日次々と違う霊達がご来訪。でも、彼らは、ただ静かに立っているだけなので、僕も特に気にせず新居の片づけを進め、10日かかってようやく一段落。次はこの新しい街のことをもっと知ろう・・・と地図を広げて眺めていた時、僕はあることに気づきました。そして地図を持って窓際へ。

僕の部屋は8階で、それほど高層ではありませんが、でも建物の立地のおかげで、180度ほぼ遮るもの無し。特に正面は20キロ以上先まで見渡すことができました。その景色と地図を照らしあわせていくと、左手、2kmほど先に大きな森が見えます。「ここが原因かもね・・・」。

 

その森は大きな公営の墓地でした。その墓地の中心からみると僕の家は南西の方向。人は死ぬと西に向かう・・・というのは良く聞く話しです。また霊達には決まった移動経路、いわゆる「霊道」があるというのもよく聞く話。当時の僕はまだ霊達の行動についてほとんど知識がなかったので、「南西・・・も西なの?」 とか、「ここは8階だけど「霊道」が空中を通るの??」とか、次々に疑問が・・・。

しかし、後になって、この2つの疑問はいずれも正解だったことがわかりました。墓地で葬儀があると、埋葬された方のオーブの多くは少しずつ上昇しながら概ね西に向かう。その経路の途中に僕の部屋があり、たまたまぶつかった霊が僕の部屋で「休息」していたのでした。さらに彼らが無反応だったのはまだご自身が亡くなったことを認識できておらずオーブ自体が行動を支配するいわば「自動運転」中だったためでした。

 

でも、なぜこの答えがわかったのでしょう?? 実は、結局、僕はこの部屋に7年間住み続けました。その間、多くの霊達と出会い、彼らと長い時間を過ごし、多くのことを学びました。このブログに書こうとしていることの中にも、ここで霊達から学んだこと、教えられたことがたくさんあります。単なる知識だけではありません、信じられないかもしれませんが、僕は霊達の指示に従って日本中を車で走り回り「現場」指導も受けました。霊の知識だけではありません。スポーツとかアウトドアのアクティビティまで手取足取り教えてもらい。その中には、僕が今でも趣味として続けていることもあります。